日本ではノストラダムス本の影響で、ここ20年間は今日という日が来ることに対して、多くの関心が寄せられて来ました。まあ大半は場をつなぐための話題に過ぎないのでしょうが。
ところで世界の破滅が来るという思想について今回扱いたいのですが、みなさんは千年王国思想はご存知でしょうか。これはキリスト教独自の考え方で、現在の世界が終末を迎えた後に、キリストが再臨して千年間平和に世界を治めて、最後の審判が行われるという思想です。ここでキーワードになるのが、世界の終末で、この時代の直前、世界は疫病が蔓延り、戦争は絶えず、人々は憎しみ合い、残酷な支配者が君臨するとされ、人間の力ではどうしようもなくなったために神によるすべての浄化が行われる点です。つまりこの千年王国思想を信奉する人たちにとって現実が悪ければ悪いほど、キリスト再臨が強く要求されるようになり、現実社会を変革しようとして大きな運動になります。
こうした終末を意識した社会改革運動の代表的なものにルター・カルヴァンの宗教改革やクロムウェルのピューリタン革命などが挙げられます。この原因はグーテンベルクの活版印刷によって聖書が民衆に普及した結果、聖書の預言がより広く知られるようになり、終末について書かれた部分をだれでも議論できるようになったことが考えられます。聖書にすべてが書かれているという思想はその後も西欧のキリスト教世界を支配して、ニュートンも物理学の研究同様ないしはそれ以上に世界の終末の年代を確定するために聖書研究に熱を入れていました。
そこで、これから数回でキリスト教の終末思想の歴史を辿っていき、現代的な合理精神だけでは理解出来ない過去の西欧人の心の葛藤をのぞきたいとおもいます。
ちなみに7月1日は日本最高のロックバンド聖飢魔IIの『BLOOD LIST』の発売日でもあります。