第1巻 第237章
プリンス・オブ・ウェールズがナヴァールを通ってパンプローナに到着すること

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サンジャンピートポールとパンプローナの間にはナヴァールの山峡と大峡谷があり、そこを通りぬける事はたいへん危険でした。なぜなら全軍を三十人で支える場所が百ヶ所もあったからです。そして、軍が行動したのは二月の半ばで寒さが厳しかったのです。全軍が通りぬけるために、軍は三つに分けなければなりませんでした。前衛はランカスター公とサー・ジョン・チャンドスが率いる槍兵千百人で、月曜日に通りぬけました。翌日、王太子はナヴァール王とドン・ペドロと共に行き、四千の武装兵が続きました。火曜日は三月になったにも関わらず、凍てつく風と雪がより不快に、より困難にしました。だが、王太子らは山を越え、パンプローナに到着しました。パンプローナでナヴァール王は王太子とドン・ペドロに食事を豪華に振舞いました。翌日、第三軍は越える事になり、マジョルカ王はアルマニャック伯、アルブレット卿、ペリグー伯、傭兵隊のすべてを率い、馬は一万頭に達しました。第三軍は好天に恵まれて越え、全軍はパンプローナ渓谷に一週間、野営しました。そこで兵たちは自分と馬に必要なすべてを豊富にみつけました。

傭兵隊に掠奪をやめるよう訓練する事はできず、過去にしたようにした。そのため、ナヴァール王は怒り、国境を開いた事を何度も後悔した。だが、他の同じような場合に比べれば掠奪ははるかに少なかった。

バスタード(非嫡出子)のエンリケは間者によってこの進軍を知っていて、自分が王と呼ばれているカスティリャで速やかに軍を集めた。エンリケは国内でとても人気があり、家臣らは呼びかけに従い、軍は再結集地に集まり、エンリケはサンドミンゴ・デ・ラ・カルカダに決めた。いったんエンリケは王太子がロンセスヴォール山峡を軍を率いて抜けて来るのが確実と知ると、戦いになる事を疑わなかった。そこでエンリケは自分が権利を守るために準備し待ち構えている事を王太子に知らせるために次のような手紙を送った。

『最強にして最高の士、プリンス・オブ・ウェールズ殿へ』

『わたくしたちは、貴殿が軍の先頭に立って山を越えたことを、そしてわたしたちから土地を取り上げようとする敵たちと同盟したことを、聞きました。これには驚きで一杯です。なぜならわたしたちは貴殿に対しいかなる敵意も抱いたことがないからです。だが、貴殿は世界でもっとも強く好運に恵まれた王太子なのですから、わたしたちはあなたの武運を祈ります。そして、わたしたちは貴殿が戦いを望んでいることを知っています。もし貴殿がカスティリャに入る道を知らせてくれるなら、わたしたちは王国を守るために貴殿を迎えましょう。etc.』

王太子はこの手紙を受け取ると叫びました。

『まさに、このような手紙を送ってくるバスタードのエンリケはなんと勇敢で素晴らしい騎士であろう。』

王太子は答えるために顧問たちと協議せず、伝令官に返答するまで待つよう言った。サー・ウィリアム・フェルトンは敵地を偵察するために出かける事を許可され、百六十の槍兵と三百の弓兵を連れていった。一部の騎士も加わり、サー・ヒュー・スタフォード、サー・シモン・ブーレイ、サー・リチャード・カンストン、忘れられた名もないものたちが含まれていた。フェルトンらはナヴァール王国を土地の者の案内で、エブロ川沿いのログローニョ近くまで進軍し、そこは深く流れの速い場所だった。そこを渡るとフェルトンらはナヘラと呼ばれる村で野営し、エンリケ王の情勢や軍の強さを知った。

第1巻 第237章 了



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"Froissart's Chronicles"
Edit and Translated by Jhon Jolliffe
HARVILL PRESS, LONDON
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