医学的にみた宦官

 私は、特に医学的知識がある訳ではありませんので、この内容に関しては、間違いがあるやもしれません。
間違いがありましたら、ご指摘くださると助かります。




 さて、去勢を行うと、女性っぽくなるということを書きましたが、それは何故なのでしょうか。医学的に考えてみましょう。
 去勢には、完全去勢(陰茎・精巣・陰嚢全てを切除)と不完全去勢(精巣のみを切除)の二通りがありますが、女性っぽくなる一番の原因は、精巣(睾丸)の切除にあります。
 精巣を摘出してしまうと、精巣で作られるアンドロジェン(雄性ホルモン、男性ホルモン)の供給源を失うこととなります。
 この男性ホルモンの役割は、陰茎の成熟と正常な機能の獲得、および男性としての特徴(筋骨の発達、喉仏、声の低音化=声変わりなど)であり、特に、思春期前に精巣を摘出してしまうと、第二次男性性徴がおこらず、外見的には女性っぽくなってしまうようです。

 余談ですが、精巣の摘出や精巣内の細胞の機能異常により、雄性ホルモンが欠乏し、第二次男性性徴の発達に高度の障害を示す疾患に、「類宦官症」というのがあります。この類宦官症の症状には、以下の様なものがあるとの事です。

 1.骨発達異常   四肢が長くなる
 2.筋発達異常   筋力の発達不良
 3.外性器発育不良 陰茎・精巣・陰嚢の発育不良
 4.体毛発育不良  女性型体毛かつ発毛不良、男性型頭髪後退の欠如

   この4つの内、3番目は切除してしまいますので、関係がありません。残る1・2・4と宦官の特徴について比較してみたかったのですが、文献や清代の写真などからは、ここまでの変化は読みとれず、比較は難しいというのが実状です。