1.曹魏の宦官制度について

魏の武帝  「閹竪の官(宦官)は古くから今までずっと存在し続けてきた。ただ、その時代の君主は、彼らに権力や恩寵を与えてはならず、この様な事態を招かないようにすべきである。」

 この言葉は、東漢末に何進と袁紹が董卓を召し寄せ、宦官を誅殺しようとした時、その計画を聞いた曹操が嘲笑して言った言葉です。
 曹魏の実質的な創始者である曹操のこの言葉は、曹魏における宦官に対する考え方というものをよく表しています。これは「宦官を用いる事自体に罪は無い。但し、権力と寵愛を与えてはならない。」という事であり、曹魏の宦官対策の基礎となっているものです。
 曹魏は「中常侍職の廃止」、「長樂太僕長信少府などの皇太后諸卿の地位の低下」、「中書令職に士人を起用する」などの組織改革を行い、宦官が任じられる官職に制限を設け、宦官を内廷に閉じこめて雑役を行うだけの存在としました。この改革が功を奏し、曹魏では宦官が勢力を作り上げる事は一度もありませんでした。