謚号解説(ハ行)

               

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《字統》頭蓋骨の形の象形文字。
《諸橋大漢和》1.しろ。2.あきらか。3.賢い。清い。正しい。優れる。4.上に向かって所見を陳述する。5.いね。6.官禄のないこと。7.しろがね。8.宦官。9.諡。

(逸周書謚法解)
【外内貞復曰白】
[意味] 心身の表裏がないことをいう。
[彙校] 外とは身を指し、内とは心を指す。貞復とは正と復(副)が終始一貫であること。

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《字統》二人相並ぶ形の会意文字。
《諸橋大漢和》1.したしむ。2.くらべる。3.ならう。4.狎れる。5.従う。6.綴る。7.同じ。8.同じ。9.斉しい。10.わりあい。

(逸周書謚法解)
【択善而従曰比】
[意味] 古今の損益を比べ、これに従うこと。
[彙校] 九徳の一つ。<左伝 昭公二十八年>に注として「悪事を比べ、相手に従わせる」とある。

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《字統》翏の声符に従う形声文字。
《諸橋大漢和》1.きちがいのみだりごと。2.あやまる。3.あやまり。4.たがう。5.あざむく。6.いつわる。7.繆に通ず。8.姓。

(逸周書謚法解)
【名与実爽曰謬】
[意味] 名は美しいが、実の傷ついていること。
[彙校] <史記・蒙恬伝>に「蒙穀曰く、昔、わが秦の穆公様は、三良(三人の立派な臣、奄見・仲行・鍼虎)を殺し(殉死させ)、百里奚を処罰されましたが、(かれらは)罪を犯したわけではありませんでした。それゆえ号(諡号)を繆(穆と同じ)と申し上げるのです」とある。

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《字統》敃に従う形声文字。
《諸橋大漢和》1.痛む。2.憂える。3.慈しむ。あわれむ。4.諡。5.つとめる。6.みだれる。怋に通じる。

(逸周書謚法解)
【在国逢難曰愍】
[意味] 兵乱や賊に逢うこと。
[彙校] <欽定続通史・諡略>に「古くは愍は閔に通じる。故に春秋期の閔諡はほとんど愍となっている。又、涽に通じる」とある。<史記>に「宋の閔公、魯の閔公は皆涽とする。この三字は一義である」とある。
【使民折傷曰愍】
[意味] 災害と疫病、大水と日照りにより民が多く夭折すること。
[彙校] 「折」とは短命をいい、主に死者を表す。「傷」とは哀死をいい、主に生者を表す。
【在国連憂曰愍】
[意味] 政治の乱れにより多くの民が頻繁に死ぬこと。
[彙校] 「憂」は内部の騒乱をいう。
【禍乱方作曰愍】
[意味] 国に政がなく、動乱が長く続くこと。
[彙校] <前編>にはこの条は抜け落ちている。天より降る災いを禍といい、人より興る災いを乱という。方作は未だ終わらないことをいう。

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《字統》戈と止とに従う会意文字。
《諸橋大漢和》1.干戈の力により、兵乱を未発に止める。2.つよい。3.おこる。4.もののふ。5.武徳。威武の徳。6.兵威。7.兵法。8.兵器。9.あと。あしあと。10.つぐ。他

(逸周書謚法解)
【剛彊真理曰武】
[意味] 私利無く曲がった事を行わないことを続けること。
[彙校] 「剛」とは無欲の事。「彊」とは挫けない事。「理」は曲がらないの意。「理」は忠恕(己の誠を貫き、思いやりのあること)の意。
【威彊叡徳曰武】
[意味] 威武により叡聖の徳があること。
【克定禍乱曰武】
[意味] 兵を挙げて乱を征し定める事をいう。
[彙校] 蕩武の事跡のようなもの。《春秋伝》に「武とは暴を禁じ、兵をおさめ、大を保ち、功を定め、民を安んじ、衆を和す。財を豊かにする。」とある。
【克定禍乱曰武】
[意味] 兵を挙げて乱を征し定める事をいう。
【刑民克服曰武】
[意味] 法により民を正し、服従させること。
【大志多窮曰武】
[意味] 兵を動かし志(野望・野心)を誇ること多大なること。
[彙校] 《正義》には「大志」を「夸志」とする。夸志とは志を誇るの意。多窮とは極言の状態にあることをいう。漢の武帝のようなものである。

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《字統》文身の形の象形文字。
《諸橋大漢和》1.あや。2.みばえ。外面的文飾。3.すじみち。4.礼楽制度。5.ふみ。もじ。6.ことば。語句。7.語句をつづって思想感情をあらわしたもの。8.みやびやか。9.徳。10.武事以外のこと。他

(逸周書謚法解)
【経緯天地曰文】
[意味] 天地に徳を盛んにさせること。
[彙校] 「経」とは織物の縦糸の事。「緯」とは横糸の事。「経緯」とは縦糸と横糸の意から転じて物事の骨子となるもの。道の常法を意味する。
【道徳博厚曰文】
[意味] 様々な物事に対して博聞であること。
[彙校] <正義><史記正義>には「博厚」を「博聞」とする。
【学問好問曰文】
[意味] 下問を恥としないこと。
[彙校] <論語>に「子貢が『孔文子(孔圉)の諡はなぜ文なのですか?』と問うと、孔子が答えて曰く『学に対して敏にして好、下問する事を恥と思わなかった。これを文という』」とある
【慈恵愛民曰文】
[意味] 慈恵により民を愛すること。
[彙校] <孟子・滕文公疏>に「慈恵を以て民を愛す。故に諡を文と為す」とある。
【愍民恵礼曰文】
[意味] 礼によって民を安んじること。
[彙校] 「愍」とは憂うの意。「恵」は従順の意。
【錫民爵位曰文】
[意味] 推挙できること。
[彙校] <論語>に「公叔文子は臣である僎を自分と同じ地位に引き上げた。諸侯がこれを聞いて、文と為すべきなりといった」とある。この条は「民に爵位を賜うを文という」とも読めるが、「臣下といえども才能があれば、自分と同等の爵位を与えることの出来るほど、徳の高い人」の方が意味が通る。

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《字統》手斧の形である于と、その手斧で削った破片が左右に散る形に従う会意文字。
《諸橋大漢和》1.たいらか(言葉の穏やかなこと)2.たいらにする。(正す。治める。等しくする。)3.標準。4.たやすい。5.公平。6.正しくあたる。7.諡。他多数。

(逸周書謚法解)
【治而清省曰平】
[意味] 疫病や災害で民を傷つけることがないこと。
[彙校] <正義>に「清省」を「無責」とする。「無責」とは無災のこと。<欽定続通志・諡略>に「平諡は周代においてよく使われていた。」とある。
【執事有制曰平】
[意味] 法制に従って私意を通さないこと。
[彙校] 
【布綱治紀曰平】
[意味] 綱領(文書や言論の要約)を公布し、条目を整えること。
[彙校] <左氏・昭公十二年正義><独断>に「治」を「持」とする。

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《字統》禾が実って穂を垂れ、実がはじけようとする形の象形文字。
《諸橋大漢和》1.禾の名。2.つつしむ。3.まこと。4.あつい。5.もっぱら。6.やはらく。7.よろこぶ。8.美しい。9.やすらか。10.宗廟の序列で子の位。他

(逸周書謚法解)
【布徳執義曰穆】
[意味] 徳を広め私せず、義を執ること。
[彙校] 
【中情見貌曰穆】
[意味] 心情と行動が一緒であること。
[彙校] 「中」とは心のこと。「情」とは心の動きのこと。「見」は発見の意味。「貌」は身体の挙動のこと。

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