2006年5月27日に訪問、モスクワ州を離れての旅行では珍しく日帰りだった。
モスクワの南193キロに位置する同名の州の州都。史料初出は1146年でモスクワとほぼ「同期」だが、後にモスクワ大公国が成立すると、その南方国境を守る拠点とされる。主にタタールの襲来に備えた大公国南部の防御ライン、いわゆる「ザセチナヤ・チェルター」(逆茂木線)もこの街を通っていた。16世初頭にはヴァシーリー3世の命令によりレンガ造りのクレムリが誕生し、これは現存している。
トゥーラはまた武器の生産でも名高いが、これは近くに鉄鉱石や褐炭の産出地があり、古くから製鉄業が栄えてきたためである。ピョートル大帝の時代、街には大規模な武器生産工場が建設されている。この他、サモワール(ロシア独自の湯沸かし器)やプリャーニク(伝統的な焼き菓子)の代表的な産地として知られるし、意外なところではロシアの陸上競技の中心地となっているなど、個性豊かな地方都市だと言っていいだろう。
モスクワのクルスク駅にて。この電車に乗ってトゥーラへ行きました。ものすごい混んでいて大変だった。
トゥーラの「モスクワ駅」。いつ建てられたのかは分からないが、装飾は思い切りソ連風である。壁に埋め込まれていた記念のプレートによれば、「1941年10月28日、この駅からトゥーラの鉄道員たちによって作られた装甲列車トゥリャークが出征した」とのこと。
トゥーラ旧市街の中心であるレーニン広場を望む。雨が降っていて寒かった。
レーニン像とトゥーラ州行政府ビル。ロシアの三色旗が翻っているのが可笑しく感じられるくらいにソヴィエト的な光景だ。
広場を越えてクレムリへ向かう。クレムリ前に立つ灰色の建物はサモワール博物館。
(06.06.03更新)