2006年8月3日訪問。
その名の通り地下鉄をテーマとした博物館で、モスクワ市内南部の地下鉄スポルチーヴナヤ駅(ルジニキ・スタジアム側出口)の地上ビル3階にある。これがたいそう分かりにくい場所で、行ったけど見つけられなかった人も少なくはないようだ。一般向けの開館は木曜のみという特殊なレジームも、余計に博物館の門戸を狭いものにしているような気がする。
ただし、内容そのものは非常に充実している。地下鉄はソヴィエト連邦が目指した「未来社会」の1つのシンボルであり、社会主義の優位性を可視的に表現する絶好の舞台でもあって、その建設はソ連の国家的事業としての性格を持っていた。一方で、地下鉄は現在のモスクワでも最もありふれた交通機関、「庶民の足」であり続けている。そうした多面的な性格を持つ地下鉄の歴史が、この小さな博物館では余すところなく語られている。
なお、小生は地下鉄の歴史的側面には高い関心を持っているが、技術的な方面には極めて疎い人間である。もしも技術面で高い関心と知識を持つ方が見学されたら、より一層楽しめるのではないかと思う。
博物館入り口の看板。正式名称は「レーニン勲章及び労働赤旗勲章受賞レーニン記念モスクワ地下鉄博物館」という長ったらしいものである。いや、長いのは博物館ではなくモスクワ地下鉄自体の名前なのだが。
一番最初の展示はこれ、エスカレーターの模型。入り口のホールに置かれている。

メインホールでは、まずはモスクワに地下鉄が建設された1930年代に関する資料から展示がスタートしている。写真は当時のモスクワにおける地上交通機関。

測量用の道具。

スターリン時代の政治指導者の1人であるラザリ・カガノヴィチ。彼が地下鉄建設の責任者であった。
(06.08.25更新)