2005年4月21日訪問。前日から急に寒さが戻り、雪が降りしきる中での撮影となったため、とてもこんな日付けだとは信じられない画像ばかりかもしれないが。
モスクワ川沿い、有名なゴーリキー公園の対面に、中央芸術家会館(ツェントラリヌイ・ドーム・フドージニコフ、略してツェーデーハー)という施設がある。トレチャコフ美術館の新館と一体になった巨大な建物で、だだっ広い展示ホールやコンサート会場からなっており、要するに芸術関連のイベント会場。なかなか味のある展示が多く、アートサロンも面白いので、モスクワの芸術施設では穴場と言えるかもしれない。
その芸術家会館、広大な敷地はいかにもアートな雰囲気の彫像で飾られているのだが、奥の一角にとりわけ注目すべき像がかたまっている。それは、「ソヴィエト的」な彫像群である。ソ連崩壊後に街角から撤去された像の一部が、他のニュートラルな像に混ざって、何故かこの一角に展示されているのである。説明書きによれば、あくまで歴史を理解する資料としての展示であり、ソ連時代を懐古するという主旨のものではないらしい。まあ、ソ連時代のものを全て破壊・忘却するのではなく、このような形で保存するのは悪いことではないと思う。
なお、以前ここに来た時にはただで入れたのに、今回は金を取られた(額は大したことないけど)。だんだん世知辛くなるなあ。
芸術家会館全景。写真では分かりにくいかもしれないが、とにかくでかいです。
「ジェルジンスキーと私」。有料ゾーンに入って最初に注意をひくのがこの銅像、かつてはKGB本部前で周囲を睥睨していたジェルジンスキー像である。これが撤去されたのは世界的に有名だが、実はこんなところに保存されているわけだ。
小生の知り得る限り、モスクワ市内に残る唯一のスターリン像である。顔の部分が少し潰れているのは、引き倒された時に傷んだのかもしれない。
スターリンの周りには、不自然に折り曲げられたような形の人物像がいくつも置かれている。この配置は意識的なものだろう。
そして、スターリン像の背後にあるモニュメントのアップ。鉄条網の向こうに、石でできた人の顔がたくさん押し込められている。これもまた、わざとこう配置してあるはずだ。
(05.04.22更新)