有安読厳王品
(ありやすごんおうぼんをよむこと)


後白河院は出家の後、法住寺で暇を持て余しているところ、飛騨守有安を召して

「御経を読みなさい」

と、仰せになったので、有安は懐より笛を取り出してちと吹き鳴らし<、厳王品を、

「王出家後、常勤精進、於八万四千歳修行妙法花経」

と読みはじめて、一枚程読んだのであった。経典には
「王出家已」とあるのに、
「已後」と読んだのはすばらしい心の巧妙さで読みつけたものよ、と人々は感銘して笑ったのであった。

今回のキーワード:厳王品…正しくは妙荘厳王本事品というもので、法華経第八巻の28品の中の27番目のものです。

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