問
正月に卯杖(うづえ)と言うことがございますのでしょうか
答
長い年月のうち、中国に桃の杖を以って悪鬼を払うことがあるのだ。我日本えの起こりを尋ねてみると、持統天皇の御治世の三年目の正月の卯の日に、大学寮から献上したという『日本書紀』にみえる。その後、仁寿二年(852)正月に諸衛が祝いの枝を献上して、精魅を追うと見える。これは悪気を払う意図である。卯杖というものは作物所(つくもどころ…内匠寮の雑工が調度類の製造・彫刻・鍛冶を行った場所)から、州浜(海岸を箱庭にしたもの)の上に岩を置いて岩の中に生気(しょうげ)の方角(九星占いで吉とされる方角)の獣をつくり、卯杖にあわせるのである。例えば、生気が東にある年はウサギを作り、南にある年は馬を作るのである。『延喜式』を参考にすると、兵衛督以下が参上して御杖を奏上するとある。いろいろな木を五尺三寸ずつに切って、二束ないし三束にに結って奉るのである。これを正月の最初の卯の日に献上するので卯杖というのである。