問
八月朔日に「たのむ」といって人にものを差し上げるということなんですが。
答
このことはさらさら本説がない。世俗の風習である。ある説には建長の頃からこのことがあった。初めは「たのみ」といって、米を折敷に入れて人の元へ遣わしたということだ。「ほづかひ」といって子供が持つのはこのことからか。
また、円明寺太閤の文永の記には、この七八年より今に至るまで特に天下に広まったということが載せられている。ほんとうに建長の頃からのことであろう。
また、後嵯峨の院がまだ若宮であったころから始まったともいう。どれが確かなのか定めにくい。